暗室レポート / 第9回-Top / P2 / P3


■1枚のプリントをつくる時にフィルターを皆さん何枚ぐらいお使いなのでしょう。複数使う、っていうことははあまりないのではないでしょうか?
 でもこれはかなり使えるテクニックなのです。最初にフィルターのテストプリントを作ってみれば、あとはどう組み合せていくかだけで、何も難しいことはないんですね。
 フィルターを使ったテストを重ねた上で、どのフィルターは使ってどれは使わないのか、覆い焼きをする時にもフィルターを差し替えてどんどん作り込む!というわけです。今回のサンプルプリントも最終段階では露光回数10回。露光は分割することが必要です。

Test 1
まずいつものようにノーマルの調子でプリント。

*この時全体の露光時間をいくつかに分けておくと
今回は2.7秒を0.9秒×3に分割(フィルターは標準No.2)
Filter : 1/2・2・4+1/2
現像→定着→水洗→乾燥して1のプリントをよく観察する。
Test 2
1のプリントの場合

全体にフラットで立体感に欠ける。
空の調子も出ていない。

ので空の調子のみを見て更にプリント。
軟調No.1/2のフィルターを使って更にテストプリント(
2
(露光時間0.9×5)
Filter : 1/2
Test 3
しかし上記2のプリントでもまだ不足なので
今度はフィルターを外す(露光時間0.9×4)

全体的には黒いが空の調子はこれぐらい欲しい。
Test 4
さて空の調子は決まったが今度は1のプリントで、足りなかったきっちりとした黒の部分を出していきたい。

No.4+1/2のフィルターでテストプリント。
(露光時間0.9×2)
Filter : 4+1/2
□以上全てのテストが終了。これをデータとして組み合せて本番のプリントをしていきます。その前に使用するフィルター整理してみましょう。
 まずNo.1/2フィルターは不要。(空の調子を出すには足りない)下部の材木を少し軟調にしたいのでNo.3のフィルターが必要。黒を締めるためNo.4+1/2
A
*フィルターは軟調なものから使っていきます。

1:先ずフィルターNo.2で全体に露光0.9×2
2:No.41/2に変えて全体に露光0.9×1
3:空のみノーフィルターで露光0.9×2

と上記テストプリントを踏まえて3枚使ってみましたが、黒は締まったが全体に暗いくなってしまい立体感にも欠けてしまう。 ので再度、覆い焼きを取り入れながらプリント。
B
1:フィルターNo.2で0.8×2
(その時下部の材木部分かくしておく)
2:No.3に変えて全体に0.8×1
3:上の建物をかくして0.8×2
4:フィルターをNo.41/2に変えて0.7×1
5:空の部分フィルターを外して1.0×2
6:空の最上部1.0×2(ノーフィルター)
□最終プリントBはフィルターを3枚・露光は10回かけています。フィルター差し替えに加えて覆い焼きを加える事で
全体にコントラストがあり、立体感が感じられる仕上がりになりました。
■DETA
使用フィルム ネオパンSS / 使用カメラ   ニコンF2 / レンズ   ニッコール28mm / フィルム現像 KODAK D-76ノーマル / 引伸機 フジA690 / レンズ エルニッコール63mm / プリント現像液 ILFOR-DMG用 / プリント定着液 ILFORDハイパムフィクサー / 印画紙   ILFOR-DMGIV光沢 / 使用フィルター フジVG用


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